2023.10.25
オフィスを移転することは、作業環境の向上や利便性などの改善につながる大きなプロジェクトです。
移転にかかる時間は6か月が目安といわれており、やるべきことが数多くあります。
しかし、オフィスの移転プロジェクトを任された際、移転前にするべきことや、スケジュールの作り方などに困る方もいるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、オフィス移転の準備でやることや移転までの流れ、注意点について紹介します。

オフィスの移転には、移転の6カ月前から準備を始める必要があり、やるべきことがたくさんあります。
そこでここからは、オフィス移転までの大まかな流れを、移転する方針の設定から各機関への届け出までの6項目を紹介します。
まず、オフィスの移転プロジェクトを立ち上げ、担当者を選定します。
次に現在のオフィスの問題点や移転後の課題や目的を洗い出し、移転までのスケジュールを作成します。
移転する目標や期待する効果を把握し、方針を決めておくことで、オフィス移転の成功率に影響するため、中長期的な視野をもつことが肝要です。
更に、依頼する業者を検討します。
業者の選定では、不動産業や内装業者、引っ越し業者などさまざまなプロセスに沿った業者に依頼します。
また、各プロセスに対応する業者もあるため、費用やスケジュール、効果などを比較して業者を選びましょう。
移転する前に、現在のオフィスの解約予約をします。
移転する日から逆算し、早めに解約の予約を入れて余計な費用が発生しないようにスケジュールを組みましょう。
解約予約のタイミングは、移転する6カ月前です。
現在のオフィスの内装は、入居した時の状態に戻さなければならず、特約がない限りは明け渡しの期日までに原状回復工事をします。
原状回復工事は、移転する2か月前までに発注し、工事の日程が被らないようにスケジュール管理をしたり、業者との打ち合わせをして見積もりを取ったりします。
先に決めた移転方針に沿う移動先のオフィス(物件)を探します。
移転する前に内装工事やレイアウトを済ませておく必要があるため、物件選びは早めにします。
選定する際のチェックポイントは、次のとおりです。
1.立地条件や場所:通勤や業務においての利便性がよいか確認する
2.従業員の勤務時間や費用の増減:オフィスの場所が変わるため、従業員の通勤にかかる時間や交通費を確認する
3.周辺の施設情報:郵便局や銀行、役所が近くにあると、総務や経理関係の業務効率があげられる
他にも、社員食堂のないオフィスでは、近くに飲食店があると昼食や夕食に困りません。
オフィスのデザイン・レイアウト・家具を選定し、効率よく安全なレイアウトプランニングを検討します。
レイアウトには、インテリアコーディネートの要素が含まれます。
ただし、オフィスにおけるレイアウトは、部署ごとのスペース配分や従業員が移動する導線の確保など、仕事をしやすくすることが目的です。
オフィスの移転では、新しい機器や家具を新調することがあります。
旧オフィスの雰囲気や機器を基準にレイアウトを考えるのではなく、新しく導入する機器に合わせた配置を考えましょう。
また、セキュリティーについても、レイアウトと同時進行で決めると、後から配置を変えなくても済みます。
オフィスを移転して所在地が変わった際には、取引先や金融機関、リース会社などに向けた挨拶や情報を発信します。
お世話になっている会社や団体への挨拶は礼儀でもあるため、挨拶の抜けを防ぐために挨拶先のリストアップがおすすめです。
契約書や請求書などの住所変更に時間がかかることがあるため、オフィス移転の挨拶や連絡、配信などは遅くても移転する1ヵ月前には挨拶状を出しましょう。
オフィスを移転した後は、各機構へ忘れずに届け出ます。
郵便局への住所変更や、法務局への本店移転登記申請書、公共職業安定所(ハローワーク)への事業主事業所各種変更届などがあげられます。
また、銀行の口座やカード情報の更新、自社ホームページでの移転案内なども遅れなく対応しましょう。
なお、自社内での手続きや届け出が難しかったり、間に合わないと感じたりした際には、専門家に手続きの委託が可能です。

オフィスの移転を成功させるためには、いくつかの注意点があります。
ここでは、「余裕をもった解約予告」「書類の提出期間」の2つの注意点について詳しく紹介します。
オフィスを移転する際、現在のオフィスのオーナーに対して解約予約をします。
契約内容によって異なりますが、通常は移転する日(解約する日)から逆算し、半年前までに解約予約を入れます。
旧オフィスは、引き渡す際までに原状回復工事やインターネットや電話回線などの切替工事などをするため、工事の日程が被らないようにスケジュール管理をしましょう。
オフィスの解約は、民法540条2項にもとづき、一度解約予告をすると後から撤回できません。
移転準備が間に合わなかったとしても、解約予定日になると退去を求められます。
書類の提出は、移転前に届ける書類と、移転後に届ける書類があります。
届出には提出期間が設けられているため、期間内に届け出なければなりません。
書類の提出期限が最も早いものは、「異動届出書」「転居届」の「速やかに」です。
次に早いものは、「日本年金機構」への書類で、「事実発生から5日以内」です。
最も期限の長い届出は、「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」の、「開設、移転または廃止の事実があった日から1ヵ月以内」ですが、忘れないよう早めに届け出ましょう。

オフィスを移転するには、移転プロジェクトの立ち上げから引っ越し、届け出の提出までさまざまな工程があります。
オフィスの解約は移転する日よりも6カ月前に済ませておくことが一般的です。
しっかりとスケジュール管理が不十分だと、旧オフィスの家賃を1カ月余分に支払うことになったり、工事の日程がかぶってしまったりします。
また、届け出る書類には提出期限があるため、忘れないようにチェックリストを作成しておくとよいでしょう。